2009年11月にスタートした「太陽光発電の新たな買取制度」の影響で、太陽光発電システムの導入数が急増しています。確かに買い取り価格が約2倍になりお得感が出てきましたが、地域により「補助金」額が異なることで初期コストが大幅に違ったり、にわか業者が増えたことで「訪問販売トラブル」も多発しています。ここでは太陽光発電システムを賢く導入するための注意事項をまとめました。

太陽光発電は地域格差が大きい

地球温暖化防止にも貢献する太陽光発電システムを導入しようという家庭が増えています。
これまでは太陽光発電装置や設置費用など初期投資費用が高く、導入後は電気代が大幅に削減できるとは言っても初期費用を相殺するのに15年～20年近くもかかり、導入をためらう方が多かったのです。
そこで政府や自治体は太陽光発電システム普及のため「補助金」と「新たな買取制度」を設けました。

「新たな買取制度」は2009年11月に始まった制度で、太陽光発電システムを設置し自家消費で余った電力を地域の電力会社が100%買い取ることを義務つけた法律です。この法律は当初10年間の期限付きながら、これまでの買取価格のほぼ2倍となる高額で買い取られることから、電気代が大幅に削減できるだけでなく、地域によっては支払う電気代よりも買取で得られる収益が上回る家庭も出てきます。

上表は低圧の住宅用に設置された太陽光発電システムに対する新たな買い取り価格です。「自家発電を併用した場合」とは天然ガス・コジェネレーションシステムなど燃料電池を併用した場合の買い取り価格です。
住宅用の太陽光発電システムの平均出力は３．５KWなので、ほとんどの家庭で最大の48円／KWが適用されます。

一方初期設置費用に対する「補助金」は、国と地方自治体の二本立てになります。

国の補助金

太陽電池モジュールの公称最大出力1kWあたり7万円
最大出力が10kW未満で、且つシステム価格が70万円（税抜）／kW以下

地方自治体の補助金

地域によって異なる
（東京都の場合）
都から10万円／kW、墨田区や大田区などはさらに10万円／kWを別途助成する （ただし、予算の上限により終了している場合がある）

太陽光発電システムは装置そのものに設置費用などを加えると一般的家庭用3.5KW出力で200万円～250万円程度になります。そのうち上記の補助金が助成されますが、東京都のように国・地方合わせて100万円近く補助される地域もあれば、国の補助金だけの地域もあります。
地域により初期投資額に大きな差が出ています。

太陽光発電の見積サイトを利用

「補助金」「買取制度」により太陽光発電システムが急速に売り上げを伸ばしていますが、上記のように安易に設置すると思わぬトラブルに見舞われることもあります。
最近増えているのが「太陽光発電の訪問販売トラブル」です。地域相場に比べてかなり高い値段で契約させたり、補助金額を偽ったりなど、施主の知識不足を狙った悪徳業者が横行しています。
また、悪徳業者では無くとも地域の実情を知らなかったり、利用できる補助金を申請しないなど、太陽光発電システム利用者に最も有利となる提案が出来ない業者もいます。

そこで利用したいのが、太陽光発電システムの見積もりサイトです。
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国は太陽光発電システムは、購入時の補助金や新たな買取制度により10年間で減価償却できるともくろんでいますが、東京都や大阪市など地方自治体の補助金が充実している地域を除くと12年～15年程度かかるのが実情です。
お住まいの地域の補助金や一般的な導入費用を把握してから業者選定に当たった方が賢明でしょう。