窓の省エネ対策(塩ビサッシと複層ガラス)
地球温暖化対策として住宅の高断熱化への取り組みが提唱されています。環境省は一般住宅への普及のため率先して霞ヶ関本庁舎に省エネ対策を行いました。それが「塩ビサッシ(樹脂サッシ)」と「複層ガラス」への改修でした。
2008年4月より京都議定書の第一約束期間に入ったことから、政府も京都議定書の達成に向けて産業界、一般家庭への啓蒙に本腰を入れ始めました。
塩ビサッシとは
塩ビサッシ(樹脂サッシ)とは、1950年代にドイツで開発されたアルミに代わって塩化ビニルを使った窓枠(サッシ)です。塩ビサッシは断熱効果が高く、結露もしにくいことで、ドイツでは既に半数以上の住宅に採用されています。また、ヨーロッパやアメリカでも普及しています。日本では、寒冷地の北海道で急速に塩ビサッシの需要が増加しています。
一般の住宅では窓から逃げる熱の割合が高いため、窓に断熱性能の高い「塩ビサッシと複層ガラスの組み合わせ」を採用すると、下の表に示したように住宅の省エネ効果が高まります。
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塩ビサッシの利点
- 断熱性能が高い
- 塩化ビニルはアルミと比較すると熱伝導率は1000分の1です。それで、アルミサッシに比べて塩ビサッシ(樹脂サッシ)は断熱効果が高く、複層ガラスを組み合わせると、単板ガラスのアルミサッシと比べて3倍もの断熱性能があります。
- 結露しにくい
- 塩ビサッシ(樹脂サッシ)は断熱性能が高く、外気温の影響を受けにくいので、建物の内側に結露やカビが発生しにくくなります。
塩ビサッシ(樹脂サッシ)複層ガラス対応ハウスメーカー一覧

ハウスメーカーには、次世代省エネ基準達成を目論んで早くから窓部の断熱性能向上に力を入れている会社があります。ここでは、窓枠(サッシ)と窓ガラスに省エネ対策部材を採用しているハウスメーカーを紹介します。
サッシの断熱性能は一般に、塩ビサッシ(樹脂サッシ)>アルミ・樹脂複合サッシ>アルミサッシの順となります。
下に示す一覧表は、オプション仕様を含めて各ハウスメーカーが提供できる窓部の高断熱部材を示します。中には標準仕様として樹脂サッシを採用している住宅メーカーもあります。
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環境共生住宅適合ハウスメーカー